2005年3月21日(月)17:48

シュレーダー首相はトルコEU加盟交渉の延期を考えず

ベルリン(AP)

与党内でも懸念が高まっているにもかかわらず、ドイツのゲルハルト・シュレーダー首相は10月に予定されているトルコとのEU加盟交渉の延期を想定していない。「私は欧州理事会内で加盟交渉開始を延期するとの声を聞かない」と首相は月曜日、ベルリンでギリシャのコスタス・カラマンリス首相との会談を終えて語った。

しかしシュレーダー首相は、トルコは義務を果たさねばならず、「それも机上の決定でなく、履行で示す」必要がある。これにはアンカラ議定書も含まれる、と語った。この議定書はトルコ・EUの関税同盟をキプロスを含む新規EU加盟10ヶ国に拡大する内容である。「私はこれが実現するものと考えており、そうなれば10月3日に加盟交渉が開始される」と首相は述べた。

先週末、欧州議会社会民主党のマルティーン・シュルツ代表ならびにドイツ連邦議会社会民主党議員団のギュンター・グローザーEU政策広報担当は、加盟交渉の開始予定日に関して懸念を表明した。両者はとりわけトルコの改革スピードが鈍っている点を批判した。

カラマンリス首相は、ギリシャ政府はトルコのEU加盟を支援すると強調した。「しかし私は、加盟プロセスのそれぞれの局面で求められる条件や前提をトルコ政府がすべて満たすことが極めて重要であると明確に述べたい」と首相は語り、この文脈で同じくアンカラ議定書について言及した。

シュレーダー首相とカラマンリス首相は、EU安定協約の改革に関する合意を支持すると異口同音に語った。「私たちは安定と成長の良いバランス関係が見出せるものと考えている」。柔軟性を拡大すれば「加盟国の現実の状況」をより正しく評価できる、とシュレーダー首相は述べた。カラマンリス首相は、改革により安定協約の信頼回復が図られる。「これはきわめて良い発展と言える」、と語った。

一方、2007年から2013年のEU財政計画に関しては、シュレーダー首相とカラマンリス首相の間で意見の溝が埋まらなかった。この問題では「実にさまざまの立場」がある。ドイツは最大の実質負担国であり、ギリシャは実質受益国である。「見解の一致が得られないのは明らかだ」。専門家に任せて妥協点を模索しているところだ、とシュレーダー首相は語った。

原題:Schroeder schliesst Verschiebung der EU-Verhandlungen mit Tuerkei aus




ホームへ戻る